これは…( ꒪⌓꒪)ねこせんせ、三周年企画というとこなんでせうか…?

前回の記事の「ねこ先生にプレゼントをもらった」のくだりはここに繋がっています。リンあれ初の寄稿記事です。ヽ(゚▽゚*)乂(*゚▽゚)ノ
「ねこ先生の文章?小難しいのくるの?」
ダイジョブです。リンあれ読者さんを想定して(ねこ先生はリンあれ読んだ事ないけどw)書いてます。
それではどうぞ。 

docomoのiPhoneとアップルの「進化」

ねこ先生アイコン
寄稿者:ねこ先生

ねこせんせいです。いつも部下のゆこびんがお世話になっております。みなさまにはとても感謝しております。今後とも、ゆこびんとねこ事務所をよろしくお願いいたします。

思いつきですが、docomoからiPhoneがでることだし、悔しさのあまりゆこびんのブログに投稿してみようかと。とても簡単ですが、「ねこ事務所ではこんな話をしている」ということで、お読みくださいませ。

そもそも、docomoがiPhoneを欲しがっていたのは周知の事実。タイミングとして「いつか」ということに絞られていたのははっきりしていましたが、まさか今年とは思わなかったわけです。理由は3つ。

1)納得してもらう理由としての決算

docomoは、4月から「ツートップ戦略」を打ち出しました。現状までのdocomoのラインナップとしてはやむを得ない戦略でしょうが、外れは目に見えていました。経済誌などにdocomoからの「ぐち」が漏れてくるようになったのは6月。さて、iPhoneに向かうか、と思われたのですが(実際はそうだったわけです)、ハードルがありました。第一に、これまで培ってきた国内の携帯メーカーとの関係。

ツートップ戦略は、ただでさえ国内メーカーに義理を欠いている。このメーカーたちを納得させるには、ツートップ戦略が「外れ」に終わったことが事実として明らかになることが必要だろう、と考えた訳です。すなわち、次の決算待ち、ですね。ドコモの2014年3月期決算が増収減益の終わったものの、「ツートップ戦略には一定の効果があった」と社長が発表したことも、今回はiPhone見送り(ないし、ドコモ側の都合のよい条件を提示して交渉が決裂する)だと考えた理由のひとつです。効果があるのにiPhoneに手を出したら、自分たちの戦略の誤りを「嘘つき」という評価とともに受け入れなければならなくなりますから。まぁ、日本の大きな会社に正直を期待しても無益ですが。

しかし実際は、速報値を見ると、ツートップ戦略は6月の段階で「やらなくても同じだった」ことは明らかで、メーカーに不義理を強いただけに終わりました。そんなわけで、docomoの経営陣は、もうそんなことを考えていられる状況にない、と判断したのでしょう。決算までのほほんとしていたら、自分たちの首も危ない(日本の企業でそんなことは滅多にないのだが)。

アップルがiPhoneについて数々の「縛り」を要求してくるのは有名ですが、「台数」「シェア」と並ぶと、docomoには辛い。台数だけなら、それこそ処理法はいろいろある訳で、アップルの要求以上でも飲めるでしょう。しかし、シェアとなると別。また、先行したにもかかわらずSoftBankの猛追を受けている海外展開でも、iPhoneが普及していない中国などアジア諸国のキャリアとの連携を考えれば、現状ではアップル以外をおろそかにすることもできない。アップルがiPhoneの廉価版を出すことは十分予想されていたので、それがアジア諸国(や欧州)でどのように受け入れられるかを確認したいだろう、ということも予想していました。

2)iモードからスマホへの転換の遅れ

統計を詳しく追いかけている訳ではないのですが、docomoユーザー(auも)の「ガラケー居座り」は、思った以上です。スマートフォンからガラケーに「戻った」人も、まわりにはたくさんいるのではないでしょうか。マーケットではいろいろと言われていますが、ドコモのコアなクライアント層のかなりの部分、しかも、いかにもスマートフォンを持ちそうなビジネスパーソンが、意外に転換していない。「iPad(などのタブレット)があれば、携帯はそのままでいいよ」というわけです。ということは、ガラケーを製造しているメーカーも、これまでのように大切にしなければならない(今までも「大切にしてきた」ではなく「都合良く使ってきた」のですが)。これも、「ドコモは今回iPhone見送り」と思った大きな点です。

3)アップルの新機種がマイナーチェンジに終わるだろうという予測

今回の5s、5cは、事前の予想がほとんど当たりました。アップルが思いがけないモノを作り出す力を失いつつあるのか(その点については後述)、タガがゆるんだのか。いずれにせよ、私のようなものが個人で目にすることができるレヴェルとは比べ物にならない量の情報を収集しているはずのキャリアの経営戦略チームが、マイナーチェンジを確信しているだろうことは、事前に十分に予想がつきました。料金体系では勝負できないドコモがiPhoneというキラーツールに手を出すのであれば、できるだけインパクトの強いもの、時期を選ぶだろうと考えたのです。

結果として予想は外れたわけですが、その理由は大きく言えば3つ。

1)アップルの焦り

一番大きなものは、アップル側がかなり焦っていたのではないかということです。朝日と日経が報道で先行しましたが、その時点で交渉が決着していたかどうかは謎です。あのタイミングであれば、9月の発売に合わせてすでに相当数のドコモ向け端末を製造しているはずで、決裂させることはアップルにとってもかなりの打撃になる。以前のアップルであれば、それでも譲らなかったと思う(本当に、ドコモに対して「譲った」かどうかは、ドコモの経営陣とアップルにしかわからないでしょう)が、現在のアップルにはその力がない。

アップルの株の動向(株価だけでなく取引高など)は、ある意味で「先行投資型」であった訳で、業績が良い/悪いがダイレクトに反映するというよりも、「良くなりそう/悪くなりそう」に左右される部分が、他の企業より大きい。特に、個人投資家にとっては。ジョブズがアップルから消えてからも、その傾向はある程度続いていました。ところが、7月からこのかた、かなり株価が下がっている。最大の理由は「業績」なのですね。

ジョブズという「キラーコンテンツ」がなくなって、投資家はある意味でアップルの将来を測りかねている。アップルが「普通の企業」になってしまえば、売上高や企業規模、資産と比して極端に高い株価を維持することは到底無理です。

今回、5cを出したのも、売り上げ規模を拡大しようとアップルがもがいていることの象徴でしょう。そのあたりのことは、「りんあれ」の読者の皆さんは先刻ご存知でしょうけど。

長い目で見た時に、ドコモにiPhoneを供給することがアップルに取って「正解」だったかどうかはわかりません。日本という「衰退していく」マーケットでの販売数と引き換えに、ある意味で「神話」を壊してしまった訳ですから。

2)docomoの実態が想像以上に劣化しているのか、それとも…

これについては、実際のところはよくわかりません。報道されているほど「劣化」しているとは思えないからです。

理由はいくつもあります。まず、NTTグループとしてNTT地域会社が、依然としてある程度健闘しているということがあります。もちろん「中核会社で十分な利益を出しているのはドコモだけ」という現状は変わっていませんが、本来ならとっくに倒産しているであろうNTT地域会社にとっては、やはり持参金の効果は絶大だったということでしょう。
(注/持参金)従来の固定電話の設置費用の72000円(電話債券)は、本来ならば電話を解約する時に取り戻せたものですが、いつのまにか「NTTヘのプレゼント」になってしまいました。総額約4兆円。この詐欺まがいにして懐に納めてしまった4兆円とほぼ独占状態だったクライアントという「持参金」を持ってスタートしたNTT地域会社ですから、潰れるとしたら、経営陣が本物のアホだった、としかいいようがありません。

ドコモ、au、そして、経団連の企業のような「伝統ある大会社」にとっては、目の上のたんこぶがSoftBankであることは明らかです。SoftBankが国内の通信会社に甘んじていれば、こんなに危機感を持つことはなかったかもしれません。しかし、最近の孫さんのやり方は「けしからん!」

孫さんが反原発に向かったことを「スタンドプレー」と否定的に捉える見方があることは確かです。名字を見て嫌っているような思考停止型右翼はともかく、長い間の自民党政権下で営々として気づき上げてきた「政官財」の強固なトライアングルにとっては、「反原発」を言っているのが「サヨク」だけでなく、大会社の経営者に、しかも対案を示しながらの主張をされてしまえば、目障りこの上ない。1キロワットあたりの「発電費用」ではなく「国民負担」で考えれば、原発は他の発電方法とは比べ物にならないほど負担が大きいのは明らかなのに、「原発は経済的」と言い続けているのは、原発を推進するために湯水のように投入されている税金の実態を国民が「知って」しまうことを恐れているからに他ならず、孫さんの行動は歴史的な転換点をもたらししてしまう可能性があるからです。

SoftBankがスプリントの買収を成功させたことは、SoftBankの伸張を、恐れる勢力にとっては「恐怖」です。ヴォーダフォンを買収した時の孫さんの「大口」が、全てとは言えなくてもある程度成就してしまった現実を見ていると、アメリカ、ひいては世界の中で認められてしまう(特に、脱原発を言いながら)可能性を感じさせます。それは、国民を「搾り取る」勢力から見ると、許し難いことなのです。

このままSoftBankに「走られ」ないためにも、このタイミングでドコモがiPhoneを手に入れる「必要があった」のかもしれません。

 

★ アップルは「進化」するか、「普通の会社」になるのか

この点の議論は、ジョブズが亡くなったときにも盛んにかわされていました。ジョブズの遺産がどこまでなのかはわかりませんが、少なくともインパクトがある物を「常識を打ち破って」作り続けていくことができるかどうかには、現時点では残念ながら疑問符がつきます。

長い間アップル製品を使っていると、新製品が出た時に、実際の「手応えの違い」を感じる時と「自分が自然に違いを取り込んでいる」と感じることがあります。私がアップルにこだわっているのは、ユーザーインターフェイスが極めて優れていると感じるからですが(そのあたりはゆこびんとはかなり落差があります。ゆこびんは、とにかくデザインにもうるさい。私は姿形にまったく頓着のない人間で、いつも洗いざらしを着てぼさぼさ頭ですが、ゆこびんにはいつも「もう少し気を使えばまともだよ」と言われています)、それは、最初にキーボードに惚れてから変わっていません。最初に触ったパソコンはPC8001ですが、その性能には驚いたものの、キーボードの使いにくさには閉口しました。その理由はよくわからなかったのですが、英文タイプ、和文タイプで育った世代としては、キーボードへの移行に「何かが違う」と思わせるものがあったからでしょうか。

その後、仕事の関係で使わなければならないソフトがあり、オアシスをDosに落としてパソコンのようにして使っていましたが、ある日、Ⅱfxに出会い、衝動買いしてしまいました。中古の物だったのですが、それでも30万以上した記憶があります。それ以来、仕事用にIBMのノートを別に持っていたことはありますが、メインマシンはMac。これまで9台乗り換えています。

Ⅱfxに「惚れた」のは、なによりも画像の美しさとキーボードの操作性の良さ、そして拡張性でした。「キーボードは人間の使う物じゃない」と感じながらも、我慢してオアシスを何年か使ったのですが、そのストレスが嘘のようになくなりました。それから当時のキーボードをあれこれといじってみたのですが、アップルの純正品に匹敵するものはなく、不思議に感じたものでした。今は理由がわかりますが。

マシンを買えたとき、OSを変えた時に、それが「変わった」と感じさせるところと「つながっている」と感じさせるところ、その区分けをどのようにするかが、アップルにとって大切なポイントだったのではないかと思います。よく、アプリの継続性の乏しさが非難されていましたが、実際に使っていて不便に感じることがあっても、あまり不満には思いませんでした。

ところが、最近はやや「焦っている」感じがします。多くのユーザーを取り込むことの必要性を、アップルが認識したからでしょう。これを「普通の会社になってしまう」と危惧する人が多いのは知っています。しかし、このことは時代の要請なのではないかと思うのです。

コンピューターや周辺機器、そして通信デバイスの改良は、これまで人類が達成してきた「進歩」の何よりもスピードが速い。しかも、そのスピードは加速度的です。さらに、文化的に「ワールドワイドで価値観が均一になる」側面と、「好みの分化が細分化する」という、相反する要素が存在しているのが、現代文明の複雑さです。この両方を満たす解を見いだすことは容易いことではありません。

私の専門分野でも、同じようなことが起こっています。それを片方の要素だけを見てしまうと、ことの本質を見誤る。

アップルが「進化」するためには、両方の「要請」を満たす解を見つけなければなりません。それは、20年前とは明らかに違う。「好き者」に支持されるだけでは、支持されるだけの物を産み出す力もなくなる。ではその解はどこに存在するのか。

アップルの製品も、今やほとんどが世界規格で作られるようになりました。ユーザー側からはそれは感じられないかもしれない。しかし、ジョブズが存在する時から、その解を求めた作業は始まっていたのだと思います。ジョブズがいれば、もう少しスマートにできたかもしれませんが、現経営陣がこの解を求める重要性を認識していないとは思いません。

最初の項目で、「アップルの焦り」と書きましたが、確かに、アップルは焦っているようです。しかし、その焦りは「普通の会社になろう」としている焦りではなく、この解を求めるためにもがいているのだ、と、アップルを愛する者としては信じたい。それが、新しい文化を切り開いてきたアップルの地平を守ることだからです。

アップルが好きだ、というバイアスがかかりまくっていることは十分に認識していますが、それでも、アップルはジョブズ独りでやってこられた会社ではない、ということを強調しておきたい。求心力のあるカリスマの周りにタレントが集まった結果が、これまでのアップルを育ててきたのです。今、アップルがやるべきことは、個人ではなく会社として、タレントを集められるすることでしょう。それが、世界中の「少数派の」アップルファンを満足させ続けるために必要なことだと思うからです。

思いのほか、長くなりました。ゆこびんのブログの量を知らないので何とも言えませんが、これ以上は、却って迷惑になるでしょう。書きたいことはいくらでもあるのですが、このあたりでやめておきます。

これからも「ゆこびん」と「りんあれ」をよろしくお願いいたします。

ということで、「ねこ先生は本当にいたんだ! ユコびんの妄想じゃなかったんだ!」と分かるような寄稿記事でした。(え?w

ねこ先生ありがとうございました。プレゼントっていうから何かと思いました。依頼してないのに、寄稿とは、やります、ただの猫じゃなかった。忙しくてこんなことやってる時間はないはずなのに…(;∀;)感謝感謝です。

ねこ先生は実際はこのブログを読んだ事がないので「ユコびん→ゆこびん」だったり「リンあれ→りんあれ」だったりしますが、リンあれとその読者のみなさんの事を想像(想定)しながら書いてくれたことが、私にはすごく良くわかります(笑) 平易な言葉で誰にでも読めるように、という気遣い。普段のねこ先生といろいろ違うしwww(推敲なしでどーっと書いたとか、途中とっちらかって後半ボリューミーになっちゃってヤバいと思って打ち切ったとか、そんな心情も分かりますw)

というとこで、これからもこんな「リンあれ」と ねこ事務所の愉快な仲間たちをよろしくお願いします( ´ ▽ ` )ノ

このブログがお役に立ったり楽しんでもらえたら「いいね!」お願いします(๑⁰ 〰⁰)
いろいろなところでシェアしてくれると嬉しいです(*´ー`*)
このエントリーをはてなブックマークに追加

↓今更ですがPinterestが楽しいです。日本ではあまり流行ってないですし、私も知ってからから始めるまで2年くらいの差がありましたが、利用してみたらかなりお気に入りです。写真、映像、デザイン、イラスト、ハンドクラフトをやっている人には激オススメしておきます。

↓Instagramをひっそりとやってます。Apple、食べ物、猫が主な被写体です。気になる方はFollowしてみてください。

→今までのApple製品を並べてみました。そんなに買ってないような気がしてたんですが、買ってます…(;´Д`)ありぇ。
▶さらにくわしいネタやプロフィールはAbout