さて!
やっとこさ、ねこ先生の人気(だったw)連載!「ゆこびんでもわかる、インターネットと通信の歴史」略して「ゆこわか」、再開です〜!
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最近このブログにたどり着いた人のためにちょっと説明をば!
ねこ先生とは、私がお手伝いするApple率100%の事務所のボスである!
その知識と洞察力はハンパなく、RPGで言えばメテオとホーリーが同時詠唱できるくらいの賢者キャラであるが、興味のないことには非常にルーズな、いろいろと面倒くさい人(猫)。
そんなねこ先生が、不肖の弟子?ゆこびんのため、このブログのため、自分の気晴らしのため書いているのが「インターネットと通信の歴史」という連載なのだ。ネットを始めたのが最近な人は私と一緒におベンキョしましょう!ヽ(‘ヮ’*)ゝ

ねこ先生から再開の挨拶ももらいましたー!
ねこ先生の頭の中には連載を始める時からゴールが決まっているそうなので、これからもっとinterestingになっていくと思われます( •̀ .̫ •́ )✧

ところで、ねこ先生? 今回のタイトルにある「あだ花」って…、なんか世代を感じるよ?( •̀ㅁ•́;)
わからない人もいるかもだから調べてみました!!(ってか、私がふんわりとしかわからなかったので調べたw)

あだばな【徒花】
咲いても実を結ばない花。外見ははなやかでも実質を伴わないもののたとえにもいう。

大辞林より

ねこ先生より、再開のごあいさつ

ねこです。

長い間お休みしていた連載ですが、放っておくのも口惜しいので、なんとか終わらせようと思います。
一番書きたいことは、インターネットと他の文化の関係で、そこまでたどり着くには少しばかり時間がかかると思います。
本業の方もかなり忙しいので、ゆっくりとしたペースになると思いますが、よろしくおつきあいくださいませ。

ゆこびんでも分かるインターネットと通信の歴史12

これまでの「ゆこわか」。読んでない方はこちらからどうぞ!(●´ω`●)

〜序文
1)携帯電話が普及するまでの電話事情
2)携帯電話の普及

3)パソコン通信
4)パソコン通信とインターネットの文化の違い
5)パソコン通信についてもう少し
6)日本でのインターネットの黎明期におけるNTTと「通信自由化」という「嘘」
7)日本のインターネットの黎明期のお話をいくつか
8)通信速度、ファイルサイズや容量にまつわる話
9)インターネット・プロバイダー
10)インターネット初期のユーザー(特にMacユーザー)が、どんな苦労をしていたのか
11)ブロードバンド狂想曲(1)NTTの策略にはまった私・・・

※序文、1)、2)は一記事にまとまっています

12)ブロードバンド狂想曲2:東京めたりっくは時代のあだ花だったのか:ADSLをめぐって

 私がISDNに飛びついた(飛びつくことができた)のには、大きな理由がありました。それは、身体を壊して実家に戻った時期で、実家にアナログ回線が別にあったからです。そのわけは・・・

 神戸の震災後を目の当たりにした私は、かなり価値観が変わったと思います。どこを歩いてもまっすぐな感覚になれない、傾いたビルばかりの三宮や、屋根の土(神戸周辺では断熱のために屋根裏に土を盛ることが習慣でした。地震がなかったことがわかります)のために火事が起こらなかったにもかかわらず一面の家が潰れてしまった長田周辺、そして、焼け野原になってしまった阪急六甲駅の南側などを歩いていると、それまでの自分の価値観の一部が、ガラガラと音を立てて崩れていくのがわかりました。同時に、災害時の通信についても深く考えさせられました。

 私が危惧していたISDNの最大の難点は、ユーザー側に電源が必要なことでした。簡単に言うと、停電の時には電話が使えなくなるのです。ネットがだめでも電話自体だけは生き残ってほしい、と考えていました。電話局自体は比較的早く復旧するでしょうが、家庭のインフラが元通りになるには何ヶ月もかかります。私自身は携帯電話を持っていましたが、まだ普及率は高くなく、特に社会的弱者でもある高齢者の家庭では、災害時に電話が使えないこと、それも、直後でなくても緊急に電話連絡ができないことは命の問題に直結する可能性もありました。私がISDNを入れられたのは、家に別のアナログ回線があったからなのです。携帯電話がある程度普及した現在は少しばかり事情が異なりますが、それでも緊急時に実際に役に立つ通信網のことは、常に頭に置いておかねばなりません。(そうした意味では、結局のところ、ネットにブロードバンドでつなごうと思えば電源が必要になることには変わりがなく、ブロードバンドの本命は無線であるべきだと思っていました。この話は、しばらくしたら登場します。)

 前回書いたように、日本でのADSLのスタートは障害だらけでした。なにしろ、「お上」である郵政省やそのお墨付きで事業を進めていているNTTなどの通信事業者が、「右向け、右」で、光ファイバー網への道を直線で歩もうとしていたからです。アナログ回線を温存させることになるADSL事業は、「日本の正しい通信事業の発展」のための障害でしかない、というのが、「護送船団」の見方でした。それに風穴を空けようとしたのが、東京めたりっくの東條巌氏です。

 東條氏についてはさまざまな見方があり、よく言う人も悪し様に捉える人もいますが、私は一定の評価をしています。

 東條氏がADSLを事業化しようとした時に、「郵政省、NTTを中心とする通信事業の支配に風穴を開けるのだ」という意識がメインの、いわば「開拓者」だったかどうかはわかりません。東京めたりっくを孫氏に売り払ったあとに、東條氏はあちこちであれこれと書いたりインタビューに答えたりしていますが、外向けの「後付けの格好づけ」に見えることもあるからです。しかし、ドン・キホーテさながらに戦いを挑んだその様は、強く印象に残っています。さらに、ADSL事業のために集めた200名を超える技術者集団が、最大のADSL事業者となったソフトバンク(YahooBB)の礎となったことも忘れてはならないでしょう。

 東京めたりっくは、NTTとの接続回線の選択を誤りました。細かい経緯は書きませんが、結果としてNTTに多額の接続料を払うはめになり、ある意味で「自転車操業」的な経営を強いられました。ADSLはNTTの局内にスペースを取って接続機器を置く必要があり、最初からNTTに首根っこを押さえられた状態でもありました。接続回線を「間違えた」のは、東京めたりっくの経営陣に問題があったからなのですが、それでも個々の役員がなぜ接続回線の仕組みと費用を理解できなかったのか、ないし、NTTから何らかの「助言」があったのか、真相はわかりません。

 東京めたりっくは、それこそ「あっという間に」経営不振に陥りました。それなりにユーザーの支持を集めていたのですが、ベンチャーにありがちな綱渡り的な経営が、命取りになりました。事後、関係者からはさまざまな声が聞こえてきましたが、一方の当事者側の見解ですので、そのまま受け取ることはできません。しかし、野村証券とかなり厳しいやり取りがあったことは確かのようです。

 当事者側の「恨み節」の内容は、「ソフトバンクの主幹事会社であった野村証券にはめられた」というものです。設備拡充と運転資金のために株式の上場を目指した東京めたりっくに対して、野村証券側は「お金が必要なら銀行から融資を受けられるようにする。上場は一年待った方がタイミング的にはよい」と、株式の上場に待ったをかけたそうです。ポイントは、ソフトバンクの孫氏がADSL事業に興味を持っていて、東京めたりっくに買収(ないし経営関与)を求めていた、というところにあります。野村証券はソフトバンクの「意を受けて」上場を妨害した、というのがその主張のようです。結局、東京めたりっくは資金を手にすることができず、朝日新聞のスクープ(「東京めたりっくが経営危機か」というもの)もあってとどめを刺された、というものでした。結局、二束三文になった東京めたりっくの全株をソフトバンクが手に入れて、ユーザーと技術者を傘下にいれ、YahooBBの基盤にした、というものでした。

 話としては、とても面白く出来上がっています。実際に孫氏と野村証券が結託して東京めたりっくを潰しにいったのかどうかはわかりませんが、そうであるとすれば、「ベンチャーの旗手」である孫氏が弱小ベンチャーに喧嘩を仕掛けたということになります。

 孫氏がそのように見られるのには、後付けの理由があります。ADSL事業で先行したYahooBBですが、NTTへの対抗心の固まりになってしまい、NTTとの接続場所を最大限に確保する、という戦術を取ってしまったのです。結果として、後発のベンチャーがNTTとの接続点を確保しようとしてもできない状況がしばらく続きました。そうした起業家たちからは、孫氏に対する恨み節が聞こえて来たのです。孫氏の、ある意味で近視眼的な手法が、当時の通信業界で疎ましがられた原因のひとつです。当時は、「孫氏が儲けられる最後の砦がADSLだから無理をしている。すぐに行き詰まるだろう」という記事が、経済誌や文春に載ったものでした。

 結局、東京めたりっくは短命に終わり、その遺産を受け継いだYahooBBは、ADSLのトップランナーとして走り始めました。Yahooが価格破壊と急速な顧客の拡大に邁進できた裏には、このような事情があったのです。

 ADSLにまつわる一連のできごとは、郵政省、NTTの「お役所体質」と、日本のベンチャーの未発達を物語っています。今では当たり前になったブロードバンドですが、普及するまでにはさまざまな思惑が飛び交っていました。

 次回は、無線について少し書いてみようと思います。

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